公的年金シミュレーター試験運用中!!どんな試算ができるのか?
将来の老齢年金額を把握することは、キャッシュフローシミュレーション(ライフプランニング)をするうえでは非常に重要になります。今回は、現在試験運用中の公的年金シミュレーターについてお話したいと思います。ご興味のある方は、ぜひ一度試算してみてください!
公的年金シミュレーターが開設されました
厚生労働省は、令和2年度年金制度改正法のわかりやすい周知及び、働き方・暮らし方の変化にともなう年金額の変化の「見える化」を目的として、パソコンやスマートフォンで自分の将来の年金額を簡単に試算できるツールである「公的年金シミュレーター」を開発し、令和4年4月25日(月曜)より試験運用を開始しました。
これまでも「ねんきんネット」を利用すれば、個人の過去の加入記録に基づく、より詳細な年金の見込額の試算は可能でしたが、それよりも簡便化してより親しみやすくしたものです。
出来る試算と出来ない試算は?
公的年金シミュレーターで試算が出来るのは、老齢年金です。遺族年金や障害年金のシミュレーションは残念ながら出来ません。また、老齢年金においても、試算が出来るものと出来ないものがあります。なお、試算額はあくまでも概算である点はご承知ください。下記に、試算出来るもの、出来ないもの、を大まかにまとめてみました。
(試算出来るもの)
・在職老齢年金
・全額免除・一部免除
・繰上げ・繰下げ受給
・経過的加算
(試算出来ないもの)
・加給年金
・在職時改定
シミュレーションの方法は2種類
シミュレーションする方法は、ねんきん定期便を利用する方法とねんきん定期便を利用しない方法の2種類があります。
(ねんきん定期便を利用する方法)
ここでいうねんきん定期便とは、2022年4月以降に送付された定期便のことです。2022年4月以降の定期便には、公的年金シミュレーターにアクセスするための二次元コードが記載されています。スマホでコードを読み込んで試算可能。過去の年金情報が自動で反映されるため、入力の手間も省け、より正確なシミュレーションとなります。
注)公務員の定期便など、日本年金機構以外から送付されるねんきん定期便には、
二次元コードは記載されていません。
(ねんきん定期便を利用しない方法)
ねんきん定期便を利用しない方法では、過去の働き方についてや厚生年金加入の有無、その時の年収水準などを入力しないと意味のない概算額となってしまいます。過去の職歴などが複雑な方はかなり面倒でしょう。その場合は上記の方法をお勧めします。
注意点と今後について
公的年金シミュレーターの注意点としましては、老齢年金の内訳が表示されないことです。老齢基礎年金と老齢厚生年金の内訳だけでもわかると有難いのですが、今のところは難しいようです。
今後の予定ですが、現在の試験運用後に改良を施して本格運用の予定ですが、時期は未定とのことです。なお、本格運用の際は、所得税、住民税、社会保険料の支払い金額の概算額も表示される見込みのようです。
このように、まだまだ未完成なシミュレーターですが、一度試されてみてはいかがでしょうか?
(サイトリンク)
〇 厚労省HP内 公的年金シミュレーター使い方ホームページ(試験運用中)
https://www.mhlw.go.jp/stf/kouteki_nenkin_simulator.html
〇 年金の「見える化」ウェブサイト : 公的年金シミュレーター
https://nenkin-shisan.mhlw.go.jp/