マイナンバーカードの健康保険証利用を10月20日から本格開始!!

 延期されていましたマイナンバーカードの健康保険証利用が10月20日から本格的に運用開始されます。マイナンバーカードの普及率は約3割程度ですが、これにより普及率が拡大することが期待されています。今回はその内容についてお話したいと思います。

 

マイナンバーカードの健康保険証利用とは?

 マイナンバーカードの健康保険証利用とは「オンライン資格確認」とも呼ばれており、マイナンバーカードを使うことで患者の同意の下、公的健康保険情報はもちろんのこと、過去の薬剤情報や特定健診結果を医療機関や薬局が確認できるようになります。

 これまで患者が過去に処方された薬などの情報を医師や薬剤師に正確に伝えることは難しいものでしたが、データ提供に関して患者が同意することで、患者が口頭で説明しなくても医師や薬剤師が情報を正確に把握できるため、より適切な医療が受けられるとするものです。

 

どんなメリットがあるの?

 上述の情報提供に関すること以外にどんなメリットがあるかといいますと、

〇 健康保険証としてずっと使えること

 転職・結婚・引越しなどにより健康保険証の変更などが発生しても、発行を待たずにマイナンバーカードで医療機関・薬局を利用できること。

〇 マイナポータルにて自分の医療情報や医療費通知情報が見られること

 マイナポータルで自分の特定健診(メタボ健診)結果や処方薬の利用履歴といった医療情報を確認できたり、年1回、加入者(被保険者・被扶養者)に通知される医療費通知情報をWEB上でも見ることができます。

〇 確定申告の医療費控除がより簡単になること

 マイナポータルを通して医療費通知情報を自動入力できるので、e-Tax(オンライン)と連携することで、簡単に医療費控除の申請ができるようになります。

〇 高額療養費制度の限度額を超える窓口での医療費支払いが免除される

 健康保険組合や市町村役場で「限度額適用認定証」を発行してもらわなくても、高額療養費制度の限度額を超える窓口での医療費支払いが免除されるようになります。

注)上記の項目は開始時期がすべて10月20日ではありません。
  又、開始予定のものも含まれております。

 

利用を開始するには?

 マイナンバーカードを作成することはもちろんのこと、健康保険証利用にあたっては事前に申込みが必要となります。

 申し込みは、スマートフォン(マイナンバーカードの情報を読み取れる機能がついた)から簡単にできます。パソコンからも申し込みは可能ですが、マイナンバーカード読取対応のICカードリーダーが別途必要になります。

 事前に必要なものは2つ。

 ① 申込者本人のマイナンバーカード  
 ② マイナンバーカード取得時に市区町村窓口で設定した4桁の暗証番号
  (マイナンバーカードを既に作成された方は4桁の暗証番号を確認してください)

 実際のお手続きは、マイナポータル上のバーコードから「マイナポータルアプリ」をスマートフォンにインストールしてその後、手順通りに進んでいってマイナンバーカードのコードを読み取れば完了です。

 

 このほか、マイナンバーカード読取対応のスマートフォンを持っていない方などは、セブンイレブン内のセブン銀行のATMでも申し込みが可能です。
 利用の申込みには、マイナンバーカードと利用者証明用パスワード(4桁)が必要になります。

 

健康保険証利用に対応した医療機関・薬局はまだこれから!

 本年(2021年)10月20日から本格開始されるこの制度ですが、政府は「令和5年(2023年)3月末には概ね全ての医療機関等での導入を目指す」としています。

 10月10日時点、全国の医療機関や薬局計22万9196か所のうち、必要なシステムの導入を済ませているのは1万8141か所、割合にしてまだ、7・9%にとどまっている状況です。

 マイナンバーカードの健康保険証利用対応の医療機関・薬局についての情報は下記からご確認ください!
 〇 厚生労働省HP内 
   マイナンバーカードの健康保険証利用対応の医療機関・薬局についてのお知らせ
   https://www.mhlw.go.jp/stf/index_16743.html

 

 最後に念の為お話しておきますが今後、健康保険証が無くなるわけではありません。健康保険証もこれまでどおり使えますのでお間違えの無いようにしてください。
 マイナンバーの利用範囲拡大やマイナンバーカードの用途拡大につきましては、個人ごとで様々な見解があるかと思いますが、利便性とトレードオフの関係ですので、しっかりと判断しましょう!!