投資のリスクとリターンとは!?
先日もお客様から積立NISAなどを始めたほうがいいのかどうかを問われました。正直、資産状況や資産構成等の情報が無く、キャッシュフローシミュレーションもしていない状況で漠然と問われても回答のしにくいご質問です。一般論的に資産の1割から2割くらいを投資に振り向けてはという回答をさせて頂きましたが、投資を始めるにあたりましてリスクとリターンについて理解をしてもらえたらと思って今回お話させて頂きます。
リスクとリターンはつまり○○です!
はじめに簡潔に言いますと、
リスクとは?
ある投資対象(投資信託)の評価額(基準価額)の変動具合(ブレ幅)のことを言っています。そしてリスクは、1標準偏差で表わされております。
例えばリスク=10%で基準価額が10000円の投資信託は年間で68.27%の確率で9000円〜11000円の間で変動があることを意味しています。
リターンとは?
投資(投資信託)でいうリターンとは、投資対象(投資信託商品)がもたらす年間平均利回りのことを言っています。
例えば、リターン3%の投資信託の場合、基準価額の日々変動はあるものの年間では投資元金の3%が増える見込みがあることを意味しています。
リスクの違いを図にしますとこうなります。
下図でリスクの違いを図示しました。
図で示したとおり、当初基準価額10,000円だったものが5年後に20,000円になっていますので、5年間のリターンは、AもBもCも同じです。違いはリスクなのです。この3つの中ではAはリスクはなく、Cが最もリスクが高いことになります。理由は上述した通り、Aはブレ幅が全くなくてCが最もブレ幅が大きいからです。
同じリターンなら、リスクがないAに投資するのが最も合理的だということになります。
具体的にリスクとリターンはどう計算するのか?
リスクとリターン(投資信託の場合)は下記のように計算します。
(リターン計算)
年率リターン = (最新の基準価額÷最古の基準価額)^(1÷(運用日数÷260))-1
※ 1年間の運用日数を260日としています。
上図のA.B.Cの5年間のリターンは同じで年率リターンに換算しますと、
(20,000円÷10,000円)^ (1÷(1300÷260))-1 ≒ 0.14869(年率換算約14.87%)
(リスク計算)
計算式は難しそうにみえてしまいますが、要は計算する年数の年率標準偏差を求めているだけです。
最後にリスク&リターンについては、基本的に年率で表示するのが基本ですが、データによっては年率ではない場合もあります。その場合は、年率換算して比較するようにしてください。